Concert Schedule
The 411th Subscription Concert
Open 13 : 15 /
Start 14 : 00
Ishikawa Ongakudo ConcertHall
第411回定期公演マイスター・シリーズ
日々を生きるのだから、理屈や贅沢は言いたくない。黙って前を見つめたい。しかし「心の贅沢」は、どんなときにも忘れたくはない。こういう心の姿勢が好きな人なら1月定期の、この顔ぶれも曲目も、きっと微笑んで眺めているに相違ない。
そうなのだ、この定期の曲目には、クラシック演奏会での作品の登場頻度で、永遠の第1位ベートーヴェンも、恒久の第2位モーツァルトも、激動の第3位バッハもシューベルトもブラームスも(順位は某音楽雑誌調査から)、いないのだ。ハンガリーのコダーイ・ゾルタン(日本と同じ苗字が先の国)と、フランスのラヴェルの2人の作品だ。いずれも華麗な管弦楽法を駆使する「玄人受けする玄人」に数えられるだろう。コンサート・オーケストラのために書かれたコダーイの舞曲は、民族の文化が混然と錯綜する地域の個性を、見事な音のパレットを用意して描き切る。ラヴェルの「両手のピアノ協奏曲」(左手のピアノ協奏曲が有名なので、区別する意味でこう呼ばれる)は精緻なメカニズムと尖端の技法が、斬新な叙情と、不思議な違和感の魅力を奏でる。さらに《マ・メール・ロワ》は、例えば夜中に子供部屋の玩具箱を片付けていて、懐かしい玩具を見つけては、つい手が止まって、心が夢幻世界を羽ばたくような、西欧文化の泉源のひとつが音で綴られる。指揮者もピアニストも、しっかりと地に足の着いた超実力派、頼もしい人選なのだ。他にもコダーイとラヴェルの意外な関連……このあとは、当日の冊子でお話しよう(続きものですね)。(響敏也:作家・音楽評論家)
Cast
- Paul-Emmanuel Thomas
ConductorPaul-Emmanuel ThomasConductor - Kanon Matsuda
PianoKanon MatsudaPiano
Program
| Z. Kodaly | Danses of Galanta |
| M. Ravel | Piano Concerto in G major |
| M. Ravel | Ma Mere l'Oye |
Venue
Ishikawa Ongakudo ConcertHall
Tickets
| Fare |
SS6,000- S5,000- A4,000- B3,000- SL1,000- Entry of preschool children is not possible. |
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This Concert is
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| Inquiry |
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